腰痛・関節痛の漢方薬

腰や関節の仕組み

 中国医学では,腰や関節は「精(生命力)を貯蔵し,骨をつかさどる腎」と「血を蓄え,筋(筋肉・腱などの関節組織)をつかさどる肝」さらに「消化吸収をつかさどり,筋肉をつかさどる脾」の3つの内臓の支えによって成り立っていると考えます。そして関節を循環し,栄養を供給する「気・血・水」がスムーズに行き来する状態であれば,関節は潤滑に動き,痛みやしびれなどは発生しないことになります。

腰痛・関節痛の原因

 腰痛や関節痛が発生した場合には,上述の3つの内臓に問題はないか?気・血・水の過不足はないか?気・血・水の流れは滞っていないか?といったことを探っていくことになります。

 実際に慢性の腰痛や関節痛で見られることが多いのは,「腎」の衰えや,「血」や「水」の滞りによるものです。

 「腎」の衰えは,加齢や疲労,慢性疾患,過度の性生活,先天的な弱さなどが原因となります。

 「血」の滞りは,様々なことが原因として挙げられます。従来,関節痛で重視されるのは,冷えによるもので,冷たい風などで痛みが増加するケースです。体質として冷え性であったり,貧血傾向であると,冷気の影響を受けやすいと言えます。しかしもともと飲食物の不摂生や運動不足などによって血行が悪くなることもありますので,生活習慣も考慮しなくてはなりません。

 「水」の停滞では,膝に水が溜まったり,曇りや雨の日など,湿度の高い日に悪化する傾向が見られます。

 そのほか,「血」の不足「気」の停滞胃腸虚弱などの要因が関わることもあります。よって体質と症状,悪化の条件などを総合的に判断する必要があります。

腰痛・関節痛の漢方薬

  • 八味地黄丸(はちみじおうがん):腎の衰えと冷え性を目標に用いられます。
  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水の停滞によるものに使用します。
  • 苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう):水の停滞と冷えが強い状態を改善します。
  • 疎経活血湯(そけいかっけつとう):腎や気・血を補いながら,血行を改善します。
  • 独活寄生湯(どっかつきせいとう):肝や腎の衰えを防ぎ,循環を改善します。

※実際に漢方薬を服用する場合は,専門家とよくご相談下さい。

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